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HARRY WINSTON キング・オブ・ダイヤモンドの美意識を 確かに受け継いだシンプルな顔立ち

かつて、極めて稀少なダイヤモンドをいくつも手にしたジャン・バティスト・タヴェルニエという宝石商がいた。17世紀に生きたタヴェルニエは、オリエントを何度も旅して財宝を手に入れ、ヨーロッパに持ち帰っては太陽王ルイ14世の宮廷におさめて財を成した。

あまりにも多くのダイヤモンドを扱ったので、同業者たちから妬まれ、ダイヤモンドの呪いにかかって無残に死んだなどと噂を流されたが、実際には幸福のうちに亡くなったという。

そんな傑物、タヴェルニエに匹敵するレジェンドを宝飾史の中に探すとしたら、ハリー・ウィンストンしかいないだろう。1896年に生まれたハリー・ウィンストンは、ダイヤモンドに魅入られたような人物で、彼のもとには不思議にも、この世にふたつとない稀有なダイヤモンドが綺羅星のごとく集まってきた。

フランス王家に由来する「ホープ」を始め、歴史ある宝石を数々取り扱い、キング・オブ・ダイヤモンドと呼ばれて讃えられた。ハリー・ウィンストンは1989年に初めて時計製造に参入した。

以来、宝石だけでなく、時計にも愛情を注ぎ、数々のアイコニックな名作ウォッチを世に送り出してきた。その多くには、ニューヨーク五番街にハリー・ウィンストンが構えた本店ファサードの意匠がほどこされていた。

18世紀後半の建築様式に基づいて建てられた壮麗な建物に本店を構えたのは1960年のこと。ファサードのアーチには印象的なアール・デコ様式の装飾が配され、人々を見下ろしている。

「HW ミッドナイト」コレクションのベゼルの右側にさりげなくデザインされているのは、まさにそのモチーフなのである。ダイヤモンドジュエリーのきらめきによく似合う、シンプルな美しさをたたえた時計。

腕になじみやすい小ぶりなケースの中で、オートマティックムーブメントが精緻に時を刻む。女性たちを輝かしく飾り立てて愛されたハリー・ウィンストンの美意識は、ジュエリーだけでなく、時計にも脈々と受け継がれているのだ。

HW ミッドナイト・オートマティック 29mm

「HW ミッドナイト」のコレクションのうち、最小となるモデル。女性の腕にもフィットするスモールサイズながら、オートマティックムーブメントを搭載し、メカニカルウォッチにこだわる女性たちから熱い支持を得ている。文字盤はつややかな光沢のマザーオブパール。ベゼルとラグ、アワーマーカーにダイヤモンドがあしらわれ、華やかにきらめく。流行に左右されないエターナルなデザインや、上質な素材にこだわった仕立てなど、ジュエラーの時計ならではのエレガンスが備わった名品だ。3気圧防水。自動巻き。18KRGケース×ダイヤモンド。アリゲーターストラップ。ケース径29mm。232万2000円。ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション問0120-346-376

2018年6月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

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