【Minotti】継承と革新の両立
*1970年代からインスピレーションを得た有機的でシンプルなラインが際立つアームチェア(上写真/左端)「パティ(PATTIE)」。座、腰、肩に分かれたボリューム感のあるクッションが極上の座り心地を与えてくれる。また光沢感のあるシェルが回転ベースに取り付けられ、快適なポジションをとりやすくしている。デザイン/ジャンピエロ・タリアフェッリ
*ダイナミックなフォルムのコーヒーテーブル(上写真/手前中央)「ディアグラマ(DIAGRAMMA)」。空間に広がりをもたらす不規則な多角形の天板と側面のボイド(意図的につくられた空間)によるドラマチックな印象は、大空間においても魅惑的な存在感を放つ。デザイン/ジャンピエロ・タリアフェッリ
Minottiとロドルフォ・ドルドーニ(Rodolfo Dordoni)のコラボレーションは、ラグジュアリー・インテリアデザイン界において極めて象徴的で重要なパートナーシップのひとつで、その関係は1998年に始まりブランドの再定義と国際的成功の原動力となる。
ドルドーニはアートディレクターとして家具単体ではなく「ライフスタイル」としてのコレクションを構築。それらのコレクションはトーンや素材、造形美に調和するよう設計されている。これにより、Minottiの世界観は一貫性と強いブランド性を持つようになる。しかし、ドルドーニは2023年に死去。Minottiは大きな岐路を迎えたが、彼の思想を継承しつつも新たな時代への舵取りが始まっていく。
2024年コレクションにおいて、独創的なクリエイターとのコラボレーションを通じてこれからのブランドの在り方を示した。特に注目すべきは、ハンネス・ピール(Hannes Peer)とジャンピエロ・タリアフェッリ(Giampiero Tagliaferri)。
ハンネス・ピールは、ミラノを拠点とする建築家で、彼が手がけた「イヴ(Yves)」は、多彩なレイアウトを可能にしたモジュール式シーティングシステム。中央の丸いくぼみに円形のテーブルやスツールを組み合わせることで、独自の空間演出を可能にした。その有機的な曲線美と直線的なボリュームを合理的に融合させたデザインは、1970年代の美学を現代的に再解釈し表現している。
ジャンピエロ・タリアフェッリは、ミラノとロサンゼルスを拠点とする建築家・インテリアデザイナー。彼のデザインは、20世紀のイタリアンデザインと南カリフォルニアのモダニズムが融合した独自の美学を持ち、光や色、風景との繊細な関係性を重視している。アームチェア「パティ(Pattie)」やコーヒーテーブル「ディアグラマ(Diagramma)」などもデザインし、「イヴ」をはじめとするMinottiのコレクションに新たな魅力を加えた。
この二人の参加は、Minottiがブランドのデザイン哲学を継承しつつ、次代のクリエイティブな視点を取り入れて新たなステージへ進むことを示している。「イヴ」は、Minotti Tokyo・Minotti Kobeに展示されているので、その世界観に触れてみることが可能だ。一度、足を運んでみてはいかがだろう。
現代のライフスタイルに寄り添う柔軟性と美しさを兼ね備えたシーティングシステム「イヴ(YVES)」。入り江のように窪んだスペースにはコーヒーテーブルやオットマンを配置でき、休む、眠る、スマホを見る、対話するといったシチュエーションにあわせた最適なポジションが選べる。また職人の手仕事で縫製されたグラフィカルなステッチがデザインのポイントにもなっている。デザイン/ハーネス・ピール
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Minotti KOBE
兵庫県神戶市中央区浪花町27
TEL 078-954-8303
営業時間 11:00〜18:00(定休日 水曜日)
Minotti AOYAMA
東京都港区南青山4-21-26
TEL 03-6434-0142
営業時間 11:00〜19:00(定休日 水曜日)
Edit &Text : Keiji Yamada
2025年6月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

