Seeking inspiration from Arts and Crafts 心が揺さぶられる 恍惚のタイムピース
腕時計の文字盤は、時刻を表示する上でのキャンバスにも例えられる。腕時計における装飾は、視認性などの機能性を高める側面もあるが、近年はそれ自体でアート性の価値のあるタイムピースも増えてきた。この秋には美術館を巡るように時計店を巡るのも一興だ。芸術鑑賞にふさわしい季節だからこそ、心が揺さぶられるアートなタイムピースに出合いたい。
PATEK PHILIPPE
ワールドタイム 5330
《ウォッチアート・グランド・エキシビション(東京2023)》で発表された限定モデルが、文字盤カラーをパープルからブルーに変更してレギュラー化。タイムゾーンの時刻と日付表示が連動するワールドタイムモデルで、日付変更線を跨ぐ時には日付がひとつ後退する便利な機構となっている。文字盤中央はカーボンパターンがあしらわれ、ストラップにはデニム調のカーフスキンを採用するなど、ほどよいカジュアル感も魅力だ。自動巻き。18KWGケース。ケース径40mm。1213万円。㉄パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター☎03-3255-8109
秋の名月に映えるゴールド製ウォッチ
CARTIER
サントス デュモン
左/カルティエのデザインコードのひとつにクラシックな印象を与えるローマンインデックスが挙げられるが、本作ではアラビア数字インデックスに。ゴールド製の植字で新鮮な印象を与えてくれる。文字盤カラーと連動したベゼルのカラーラッカーは、ピーコックブルーに配色。ムーブメントには薄型のキャリバー430MCを採用し、厚みを7.3mmに抑えてエレガントなスタイリングに仕上げた。手巻き。18KPGケース。ケース幅43.5×31.4mm。223万2000円。世界限定200本。㉄カルティエ カスタマー サービスセンター ☎0120-1847-00
VACHERON CONSTANTIN
パトリモニー マニュアルワインディング
右/手巻き時計では日付表示なしが“お約束”となっているが、1950年代のクラシカルウォッチに範を垂れるパトリモニーもそのひとつ。今年は新サイズの39mmにアンティークシルバーの文字盤カラーを組み合わせた新作を発表。文字盤はドーム状になっており、それに合わせて針、アワーマーカーも曲線を描く。7.72mmという薄型ケースながら、文字盤は2層構造になっていてシンプルなデザインの中に技術が詰まっている。機械式手巻き。18KPGケース。ケース径39mm。374万円。㉄ヴァシュロン・コンスタンタン☎0120-63-1755