“ 戸田 菜穂 ” NAHO TODA

“時計の時を刻む鼓動に今を生きる喜びを感じて”
小さな頃から歴史を感じる古いものが好きなんです。故郷の広島では祖父母が住む古民家に親しんでおりましたし、日々の暮らしの中でもあまりものを増やさず、気に入ったものを長く大切に使っています。20代の頃、『世界ウルルン滞在記』でイタリアの木製家具メーカーポラダ社を訪ねてつくらせていただいた書斎机もずっと持ち続けています。ちょっとしたキズも自分や家族の思い出が刻まれているのだと思うと愛おしく感じるのです。時計も同じです。
お仕事を頑張った自分へのご褒美に買った時計は、人生の記憶を刻んでくれる一生もの。お守りのような心強い存在だし、針の動きを見ていると生きていることを実感します。上質な時計は身に着けると、自然と所作が美しくなるのも魅力。

Cartier
優雅な曲線美に気品が薫る
ベニュワール
「ベニュワール」とはフランス語でバスタブの意。オーバル型のたおやかなケースにパヴェセッティングしたダイヤモンドの繊細な輝きが大人の品格を演出する2025年の新作モデル。クォーツ。18KPG×ダイヤモンドケース。アリゲーターストラップ。ケースサイズ36mm×26mm。633万6000円。㉄カルティエ カスタマー サービスセンター Tel.0120-1847-00

カルティエの「ベニュワール」は丸みを帯びたラインが優美で女性らしく、手元に気品を添えてくれます。時計を見る仕草が美しい人は素敵だなっていつも思うのですが、この「ベニュワール」は大人の色気をより引き立ててくれますね。「サントス ドゥ カルティエ」はスクエアのケースが洗練されていてかっこいい。世界で初めてつくられた実用的な腕時計だと伺い、連綿と続くメゾンの伝統を感じています。
私は時のつながりを大切にしています。朝が好きで時々日の出を見に海辺の街に行くんですが、水平線から太陽が昇り、海と空が朝焼けに染まっていく光景を見ていると「ああ、今日も生かされているんだ」という気持ちになる。そしてまた頑張ろうと前を向けるんです。俳優としても先のことばかりを考えるのではなく、今演じている役に真摯に取り組むことが次へとつながっていくと感じています。
今年はNHK連続テレビ小説『あんぱん』でヒロインの夫の育ての母役を演じさせていただきました。ヒロインの夫のモデルである漫画家のやなせたかし先生は、人の幸せのために生きた方。育ての母を演じられたことは私にとってかけがえのない経験で、その思いを心に留めようと先生が愛された朴の木の苗木を買って育てています。先日も映画『遥かな町へ』の撮影で鳥取に行ったりと新しい作品の撮影も始まっておりますが、朴の木を見ると往事の日々を思い出す……。いつか花が咲く日を楽しみに、一日一日を大切に紡いでいきたいと思います。

Cartier
女性に寄り添うスモールモデル
サントス ドゥ カルティエ
1904年に誕生したメゾンのアイコニックなコレクション「サントス ドゥ カルティエ」にスマートなスモールモデルが登場。ゴールド×ステンレスのコンビカラーはカジュアルからフォーマルまで幅広く活躍。クォーツ。18KYG×SSケース&ブレスレット。ケースサイズ34.5mm×27mm。166万3200円。㉄カルティエ カスタマー サービスセンター Tel.0120-1847-00



