ドイツの伝統と革新が融合した 独創のミニッツリピーター
文字盤での時分秒の表示に加えて、ハンマーがゴングを打ち、教会の鐘の音のような美しい音で時刻を知らせるリピーター機構を搭載するミニッツリピーター。ドイツ時計の最高峰を追求するA.ランゲ&ゾーネが、このカテゴリーで発表した最新作がこのモデルだ。
ベースになったのは、ブランドのデザインの源流のひとつ、ドレスデンのゼンパー歌劇場のデジタル式5分時計をルーツとする、時分を大型デジタル表示する腕時計「ツァイトヴェルク」。
この基本メカニズムに、毎正時を音で知らせるストライキングタイム機構を組み込んだのが2011年発表の「ツァイトヴェルク・ストライキングタイム」。
そして、このモデルを発展させ、より複雑なリピーター機構を組み込んだのが、この「ツァイトヴェルク・ミニッツリピーター」である。このモデルの魅力は、時を知らせる清冽で美しい音色に加えて、分を15分単位+分で知らせる通常のミニッツリピーターとは違い、文字盤の大型デジタル表示に対応した、10進法式のミニッツリピーターであること。
具体的には低音用と高音用2組のハンマー&ゴングを備え、ケース10時位置の作動ボタンを押すと、正時を低音、正10分を重複音、正分を高音で知らせる。
また作動中はデジタルの時刻表示をロックし、文字盤の表示と音による時刻の告知が完全に一致する機構も新たに開発し、搭載している。まさにドイツらしいデザインとメカニズムの逸品である。
A.LANGE&SÖHNE
ツァイトヴェルク・ミニッツリピーター
10時位置のボタンを押すと、現在時刻11時59分を11回の低音、5回の低音&高音の重複音、9回の高音で知らせる10進法ミニッツリピーター。手巻き。PTケース。ケース径44.2mm。アリゲーターストラップ。問/A.ランゲ&ゾーネ 問03-3288-6639
Styling/Eiji Ishikawa Photo/ Hisashi Wadano Text/ Yasuhito Shibuy
2015年9月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)