F1のレーシングスピリットから生まれた本格スポーツウォッチ
1970年代、まだ10代で時計学校に在籍していた頃から“ブレゲの再来”と讃えられた天才時計師としての卓越した技術。“時を知る道具”から“時を遊ぶ道具”へと時計の概念すら根本から変えてしまう斬新なアイデアとデザイン。
どちらも希有な才能を合わせ持ち、1990年代には機械式時計の復興、世界的な時計ブームの立役者となり、今もなお高級時計の世界を牽引する天才フランクミュラー。究極の複雑時計シリーズ「エテルニタス」からシンプルな「トノウカーベックス」まで、そのコレクションは多彩でどれも個性的。
そしてその中でも最もスポーティなテイストが光るコレクションが、世界最高峰の自動車レース・F1グランプリのレーシングスピリッツに触発され、2009年に誕生した「コンキスタドール グランプリ」だ。最先端のF1マシンに通じる新素材エルガ×チタンという素材使い。
独特の存在感を放つヌーベルバーグギョウシェ×ビザン数字の文字盤とベゼルインデックス。レッドとホワイトの2色に塗り分けられた針。すべてのディテールが、他ならぬフランクミュラーの腕時計であることを主張する。
この春からはクロノグラフと3針の2つの機能が選べるトノウ型ケースのモデルに加えて、2013年に発表されたスクエア型ケースの「コンキスタドール コルテス グランプリクロノグラフ」のモデルもついに発売が開始され、モデルの選択肢が大きく拡がったことも、ファンにとってはうれしいニュース。
肌の露出が増えるこれからの季節、これほど腕元で強烈な存在感を放ち、ファッションのアクセントになるスポーツウォッチは他にない。
FRANCK MULLER
コンキスタドール コルテス グランプリ クロノグラフ Ref.10800CCDTGPG ER
自動巻き。ケースサイズ39.6×39.6mm。チタン×エルガのコンビケース。ラバーストラップ。日常生活防水。
FRANCK MULLER
コンキスタドール グランプリ クロノグラフ Ref.8900CCJ 5N
自動巻き。ケースサイズ縦57.4×横38.2mm。チタン×Pt(プラチナ)のコンビケース。クロコダイルストラップ。10気圧防水。
Photo by Hisashi Wadano
Text by Yasuhito Shibuya
Styling by Seichi Ito
2014年6月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)