HG TOPICS vol.26

EVENT1 OMEGA
人類初の月面着陸から50年を祝したスペシャルモデルが登場!

今からちょうど50年前、日本時間で1969年7月21日の早朝5時17分40秒、人類史に残る出来事が起きた。アポロ11号のニール・アームストロング船長が初めて月面に立ったのだ。

そしてバズ・オルドリン飛行士と共に月面を調査。人類の大昔からの夢が、ついに実現した瞬間であった。この時、アームストロング船長とバズ・オルドリン飛行士が装備品として月に携行していたのが、オメガの「スピードマスター プロフェッショナル」。

この時からこのクロノグラフは「ムーンウォッチ」として伝説になった。オメガはこの偉業を記念して50年目の節目に「スピードマスター」のスペシャルモデルを発表した。

このモデルの原型となったのは、初の月着陸から4ヵ月後の1969年11月にオメガが開催したディナーで宇宙飛行士たちに贈呈され、以降1973年まで1014本が製作されたゴールドケース&ブレスレットの「Ref.BA145.022」。

復刻モデルとして同じ1014本限定で発売されるこの新作は、ケースとブレスレットの素材にはオメガが開発した新ゴールド素材「18Kムーンシャイン™ゴールド」を採用。

また1万5000ガウス以上の超耐磁性を備えた新しい手巻きクロノグラフムーブメント「キャリバー3861」を搭載する。20世紀で最も有名な腕時計といっても過言ではないムーンウォッチこと、スピードマスター。オメガファンならぜひ手元に置きたい1本だ。

スピードマスター アポロ11号 50周年記念 リミテッド エディション

スイス連邦計量・認定局(METAS)マスタークロノメーター取得。手巻き。18Kムーンシャイン™ゴールドケース&ブレス。ケース径42mm。 オメガお客様センター 問03-5952-4400

(上)ついに登場したスピードマスター・プロフェッショナル用の手巻き、マスタークロノメータームーブメント「キャリバー3861」。
(下)ゲストの元宇宙飛行士の山崎直子さん。2010年にスペースシャトルで宇宙を経験。

会場にはゴールドカラーの眩しい宇宙飛行士の等身大の像が来場者を迎えた。これは5月にオメガ本社でジャーナリスト向けに開催されたプレゼンテーションで公開されたものだ。

EVENT2 ZENITH
記念モデルにまだ隠し玉が!オリジナルを忠実に再現した復刻モデル

1960年代まで腕時計の世界では「クロノグラフ=手巻き」が常識だった。自動巻きクロノグラフが開発されたのは、今から50年前の1969年、ほぼ同時期といえる1年のうちに3種類の自動巻きクロノグラフムーブメントが登場してから。

この3種類の中でも伝説的な存在となっているのがゼニスの「エル・プリメロ」だった。このムーブメントを搭載してこの年、最初に発売されたモデルの一つが「エル・プリメロ A384」である。

今年1月、ゼニスは今も現役のこの傑作クロノグラフムーブメントの誕生を記念して限定数わずか50の、3本セットの特別モデルを含むスペシャルBOXを発表。さらに3月のバーゼルワールドでは初期の「エル・プリメロ A386」をゴールドケースで復刻した「エル・プリメロ A386 リバイバル」も発表した。

そしてこの記念すべき年のスペシャルモデルコレクションの最後を飾るモデルがこの8月に登場した。SSケースの初代「A384」の完全復刻版「エル・プリメロ A384 リバイバル 50周年記念特別エディション」だ。

ケースのデザインもサイズもオリジナルと同じ。シースルーバックでムーブメントの姿がケース裏から楽しめる。しかも限定モデルではない。つまりエル・プリメロのファンの誰もが手にすることができる。これはゼニスはもちろん、時計ファンにとっても素晴らしいニュースだ。

オリジナルの風防はアクリルだったが、このモデルは格段に傷が付きにくいサファイアクリスタルに進化している。「エル・プリメロ A384 リバイバル」自動巻き。SSケース。ケース径37mm。ゼニス 問03-3575-5861

(上下)発売当時の広告ビジュアル。このデザインが忠実に復刻されている。

Text:Yasuhito Shibuya

2019年9月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

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