名門の歴史と伝統を凝縮した永久カレンダーウォッチの名作

世紀を超えて受け継ぐ価値のある腕時計の代名詞として時計愛好家を魅了してやまないパテックフィリップのタイムピース。その中でもだれもが認める傑作のひとつが、1985年に発表され、自動巻き永久カレンダームーブメントの究極と讃えられる「キャリバー240 Q」を搭載した超薄型の永久カレンダーモデルだ。

一般的なセンターローター式ではなく、22金ゴールド製の偏心マイクロローターによる自動巻きメカニズムで、ムーンフェイズ表示付き永久カレンダー機構を搭載するにもかかわらず、ムーブメント厚わずか3.88mmという驚異的な薄さを実現。

パテックフィリップ特許のGyromaxテンプを採用し、熟練の時計技術者による徹底的な調整が施されているので、機械式腕時計としての時間精度も申し分ない。加えて地板や受け、さらには歯車の葉の1枚1枚に至るまであら_ゆるパーツがメゾンの伝統に基づいて美しく手仕上げされているのはもちろんだ。

表紙を飾る「Ref.5940」はこの伝説的なメカニズムをアールデコ様式のクッション型ケースに搭載する、2012年発表のイエローゴールドケース仕様に続いて登場したホワイトゴールドケース仕様。

そしてシースルーのケースバックから鑑賞できる美しいこのムーブメントと同様、表側の顔、年、月、日、曜日、24時間、ムーンフェイズ、閏年を表示する文字盤の造りと幾何学的な構成の美しさも時計愛好家たちが絶賛してやまないこの腕時計の大きな魅力。

永久カレンダーモデルとは思えない優雅な着け心地で、あなたはもちろん、あなたの子どもや孫の腕元と、その時間に特別な彩りを添えてくれる。

PATEK PHILIPPE

Ref.5940&l

1925年に初の永久カレンダー腕時計を発表した名門。その歴史と技術を凝縮した「キャリバー240 Q」を搭載。丸型のRef.5140と共に永久カレンダーモデルの絶対定番だ。自動巻き。ケースサイズ37×44.6mm。WGケース。アリゲーターストラップ。30m防水。問/アワーグラス銀座店 問03-5537-7888

Photos by Hisashi Wadano Text by Yasuhito Shibuya Styling by Katsuya Kubokawa

2014年11月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

関連記事一覧