PATEK PHILIPPE 夏の手元を優雅に彩るブルーのシルク
長い歴史の中で、女性が愛用できるコンプリケーションウォッチの名作を数々生みだしてきたパテック フィリップ。レディス用に開発されたコレクションはもちろん、メンズウォッチにも男女の枠を超えて同じ価値観で“傑作”と思える名品が多く揃うのも特徴だ。
華奢な腕元にもなじむ38ミリサイズや薄型ケースに、エレガントさが漂うデザインは女性が着けてもよく映える。だからこそ、男性からも女性からも憧れを集めるウォッチブランドとして不動の人気を誇っているのだろう。
そんなブランドから発表された2021年の新作に、男女を問わず着けられる傑作モデルの系譜に連なるモデルを見つけた。パテック フィリップが特許を持つ年次カレンダーの新モデル。
年次カレンダーは、1年に1回のみ日付修正が必要な機構だが、今の時代なら、そのアクションは1年を無事に過ごせたことへの感謝の気持ちを覚える儀式になるだろう。
新作は誰の手元にも似合う人気の38ミリサイズのケース。中央に集まる3つのインナーサークルが曜日と月、月齢を示し、6時位置の小窓が日付を表す特徴的な文字盤デザインが採用されている。特筆すべきは、素材がこのモデル初となるステンレススティールであることだ。
さらに、ミッドナイトブルーの文字盤に施された山東絹仕上げと呼ばれる縦横にラインが走るサテン仕上げが目を奪う。動きに合わせて表情を変える素材感が美しく、磨き上げられ、ジュエリー感があり、しなやかなブレスレットと呼応して、まるでシルクサテンのドレスをまとったときのような高揚感で包んでくれる。
年次カレンダー 4947/1A
自動巻き。SSケース&ブレスレット。ケース径38mm。551万1000円。問パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター Tel.03-3255-8109
Photographs:Hisashi Wadano
2021年6月『HORLOGERIE』本誌より引用(転載)