PATEK PHILIPPE 時代の空気を写すタイムピース

今オートオルロジュリーの世界で、“ラグジュアリースポーツ”といわれるカテゴリーが空前のブームとなっている。人気モデルは、入荷待ちリストが絶えないが、どんなに待っても手に入れたいと願う熱量の高い人たちが多い。

その代表格のひとつが、パテック フィリップの「アクアノート」だ。丸みを帯びた紳士的な8角形のケースが特徴的。コンポジットストラップも、軽やかなうえ、夏でも着けやすいというメリットがある。コンセプトは“コンテンポラリーなカジュアル・シック”。

テレワーク推進で、少しリラックスした装いが増えるなか、大人の余裕を感じさせ、手もとの格まで上げてくれる「アクアノート」はまさに、時代のニーズに符号する。2021年の「アクアノート」からは7本のニューカマーが発表されたが、高級時計に注目が集まるムードを反映させたかのように「アクアノート・クロノグラフ」モデル初となるホワイトゴールドケースがお目見えした。

さらに特筆すべきは、カーキグリーンが彩るモデルが含まれていたこと。今年は、“グリーンイヤー”と呼ばれるほどグリーンカラーの時計が出揃った年だったため、タイミングが抜群だった。しかし、実はこのカラーはすでに2019年に「アクアノート」で登場している。

当時は、斬新なカラーと捉えられたが、今年は同系色がいくつも発表されている。癒し効果があるグリーンが百花繚乱というのも、世相を反映しているのかもしれない。

アクアノート・クロノグラフ Ref.5968

センターにクロノグラフ秒針。6時位置にある60分計のフォルムは、ケースにインスパイアされたもの。特許取得の折り畳み式バックルで、着用しやすい。12気圧防水。自動巻き。フライバック・クロノグラフ。18KWGケース。コンポジット・ラバーストラップ。ケース径(10-4時方向)42.2mm。795万3000円。問パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター Tel.03-3255-8109

Photographs:Hisashi Wadano

2021年9月『HORLOGERIE』本誌より引用(転載)

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。