PATEK PHILIPPE 新たな挑戦を秘めたトラベルウォッチ


再び世界との交流が復活しようとしている、この夏。コロナ禍とは異なる旅のスタイルが模索されている中、トラベルウォッチにも新しい時代の幕開けを象徴する名作が誕生した。パテック フィリップの新作「年次カレンダー・トラベルタイム Ref.5326」である。

まず、特筆すべき点は、年次カレンダーとトラベルタイムという2つの機構が初めて一緒になっていることだ。この2つの機構を連結する場合、日付表示が、着用者が今いる場所の時刻と同期しなければならないため、簡単なことではない。

それを解決するために、新しいキャリバーが開発され、トラベルタイム機構が年次カレンダーを制御し、カレンダーは現地時刻の筒車が駆動するようにしたのだ。その発明者であり、年次カレンダーを知り尽くしたパテック フィリップだから実現できたともいえるだろう。

もうひとつ、文字盤の独特な風合いに注目してほしい。外周に向かって濃くなるアントラサイトが採用されているのだが、どこかノスタルジックな印象を受けないだろうか。その理由は、インスピレーション源がアンティークカメラのざらざらとした外装だからである。

美しい瞬間を刻む時計と、その瞬間を記録するカメラ。旅のうえでは、どちらも欠かせない大切なパートナーだ。その2つの要素が一緒になっているのが実にユニーク。こんなトラベルウォッチと旅立てば、きっと思い出深い楽しい時間をたくさん刻んでくれそうだ。

年次カレンダー・トラベルタイム Ref.5326

自動巻き。18KWGケース。カーフスキンストラップ(もう1本ブラックカラーが付属)。ケース径41mm。971万3000円。㉄パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンターTel.03-3255-8109

Photographs:Hisashi Wadano

2022年6月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

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