【McLaren Artura】先鋭のデザインが、 日本の景色を変える

新しい時代の到来を告げるスーパースポーツ、マクラーレン・アルトゥーラが日本の道路を走るようになった。軽量ボディとプラグインハイブリッドシステムといった先進のテクノロジーに注目が集まるけれど、ここではデザインという切り口で、アルトゥーラを考えてみた。

クルマは、ある意味で動く建築ではないだろうか。たとえば、六本木の交差点に黒塗りのセダンが停まっているとフォーマルな雰囲気になるし、信号が変わって家族連れのミニバンに入れ替わると、今度はぐっとカジュアルで親しみやすい空気になる。クルマは、街の景観を変えるのだ。

では新世代のマクラーレン、プラグインハイブリッドシステムを搭載するアルトゥーラは、日本の景色をどのように変えるのか。興味深いのは、システム全体の最高出力が680馬力というスーパースポーツでありながら、“和”の風景にも、賑やかな繁華街にも、しっくりと馴染むことだった。

その理由は、装飾を廃して機能を突き詰めるという、マクラーレンのデザイン哲学にあると考える。削ぎ落とした引き算の美学を体現したフォルムだから、自然にも街にも溶け込むことができるのだ。もうひとつ、マクラーレンのデザイナーは、空を飛ぶ鳥や海で泳ぐ魚など、自然美からインスピレーションを得ると語っていた。そうした有機的な美しさだから、周囲の景観と喧嘩をしないのだろう。そして周囲と馴染みつつ、先進的な造形美で、「未来は明るい」というポジティブなメッセージを日本の景観にプラスしてくれる。

高速道路やワインディングロードでは爆発的な高性能を楽しみ、静かな場所ではEVモードで粛々と走る。形だけでなくドライビングにおいても、日本に新風を吹き込むのだ。

平安時代の814年に創立された、横浜の本牧山 妙香寺にたたずむ。幕末にイギリス軍楽隊がこの地で音楽を指導したことから、日本における吹奏楽発祥の地として知られる。

帆船日本丸をバックに。日本丸は1930年に建造された練習帆船。役目を終えた1985年より横浜・みなとみらい21地区の日本丸メモリアルパークに保存されている。

横浜港の開港150周年を記念して2009年にオープンした象の鼻パークを訪ねた。

徹底的に機能を追求したからこそ上質で美しいという世界観は、インテリアにも共通する。

全長×全幅×全高 4539×1913×1193mm
ホイールベース 2640mm
車重 1395kg
駆動方式 MR(ミドシップ後輪駆動)
システム最高出力 680ps
システム最大トルク 720Nm
価格 3070万円


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マクラーレン・オートモーティブ
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Text:Takeshi Sato

2023年11月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

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