【Ritzwell】日本発、世界基準の家具ブランドへ

photo by Marco Reggi
流れるような脚部ラインとボリューム感のあるクッション部の絶妙なバランスが美しい “CONSTANTINO(コンスタンティーノ)イージーチェア”(写真/左端)と、肘部に施されたデザインステッチがシンプルなフォルムにエレガントさを加え、機能的でありながら高いインテリア性が魅力のモジュール式システムソファ “VELAR (ヴェラール)モデュラーソファ”。
1992年に福岡で誕生した家具ブランド「リッツウェル」。その歩みは、創業当初から海の向こうを見据えていた。海外市場で通用するデザインと品質を追求。2008年、ついに世界最大の家具見本市「ミラノサローネ」に初出展を果たす。その後も挑戦は止まらず、2016年にはアジア勢として初めてHall 5に出展。世界の一流ブランドが集うこの舞台で、日本発のブランドとして確かな存在感を放った。デザイナー兼代表である宮本晋作(2018年代表に就任)のデザインを中心に、世界のデザイン賞にも積極的だ。ドイツの iF デザイン賞、Red Dot Design Awardなど世界的アワードを多数受賞し。「ブルガリ ホテル 東京」や世界のラグジュアリーホテルにも採用され続けている。
その背景には、「人生を変える家具ブランド」という哲学がある。家具は作って終わりではなく、使い手の人生と共に歩み、時を経てなお価値を増す存在であるべきだ。そう考えるからこそ、リッツウェルは、2023年に「Ritzwell Owners Club」を発足。オーナーのもとを訪れ、家具のメンテナンスを行い、共に過ごした年月やエピソードを記録する取り組みを始めた。
福岡・糸島にあるシーサイドファクトリーは、海と山に囲まれた環境に位置し、家具づくりに集中できる特別な空間だ。そこではデザイナーと職人が互いの感性をぶつけ合い、図面だけでは生まれない表現を形にしている。このファクトリーの誕生は、その後のブランドの歩みに大きな転機をもたらした。東京・表参道にショップ&アトリエをオープン。そこでは来訪者が、工具の音、職人の手の動き、素材の香り、など家具づくりのプロセスをリアルに体感できる。さらに同年、ミラノサローネで、糸島の職人による手しごとのデモンストレーションがスタートし、以降この実演は、毎年多くの来場者を惹きつけ、リッツウェルの魅力をダイレクトに伝える舞台となっている。
単に家具を届けるだけでなく“作り手”と“使い手”の出会いを創造するという取り組み。リッツウェルの理念は、糸島から表参道へ、そして国境を越え、世界に向け、確かに発信され続けている。

Marco Rejji
「蛇腹戸」という古典的なモチーフを、タイムレスでミニマムな美しさにまで昇華させた”JABARA (ジャバラ)AVボード”。※レッド・ドット・デザイン賞 best of the best 2019(ドイツ)受賞。

Marco Rejji
普段では目にすることのできない職人の作業風景を眺めながら、実際の商品を体感できるユニークなプレゼンテーション。(ミラノサローネ2025にて)
身体を優しく包み込む絶妙なホールド感と、手のひらに感じる厚革のユニークなテクスチャーが心地よい“VESPER(ヴェスパー)ラウンジチェア”。
株式会社リッツウェル
SHOWROOM
東京/東京都港区南青山2-13-7 マトリス3F
大阪/大阪市福島区福島1-1-17堂島リバーフォーラム2F
福岡/福岡市博多区板付5-2-9
SHOP & ATELIER
表参道/東京都港区北青山 3-4-3 ののあおやま1F
FACTORY
糸島シーサイドファクトリー
福岡県糸島市二丈吉井3515-1
お問い合わせ/Tel.03-5772-3460
Text : Keiji Yamada
2025年9月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

