【藤崎聡子の一品×逸品ワイン】ワインの「美味しい」は 比較して飲むことで わかる面白さ
シイタケのグリル どんこシイタケになりうる肉厚のものを選ぶとよい。シンプルに焼きあげるだけ。傘を上にして焼き始めるとシイタケの持つ水分がジワリと出てくるのでそこに塩を少々かける。これだけで立派なペアリングが完成。ピノ・ノワールのふくよかさがダイレクトに感じられる。
自分にとって美味しいと感じるワイン。それはなぜなのか考えたことありますでしょうか?今回ご紹介するワインはまさにそれを知ることができるアイテム。2本同時にテイスティングしてみてください。同じシャンパンでもこんなにも違うのか、と驚くことと思います。
このワイン、美味しい!と思う瞬間があると思います。それはどうして美味しい、とわかるのでしょうか?ワインの解説を読んだから?以前飲んだことを思い出したから?似たようなワインを飲んだ経験と比較したから?などなど、人が美味しいと感じるセンサーはさまざまなきっかけがあると思うのです。
でも簡単にシンプルに美味しい、をわかるテクニックがあります。それは2本同時に飲むこと。例えば同じ作り手。同じヴィンテージの生産者違い、同じブドウで国違い、など条件をそろえて飲んでみると自分にとって「美味しい」が分かってくると思います。この「美味しい」は「これが好き」とわかるタイミングにもつながります。人は「なぜ好きなのか」がわかるともっと知りたくなるし、話したくなる。これはワインも時計もファッションも同じこと。知識が深くなるのです。面白いことですよね。
2本とも同じ生産者・ボランジェが手掛けています。通常はBOLLINGERと白いエチケットに大きく描かれたものを見かけることが多いかもしれません。このエチケットは見たことないなぁ、と思われても不思議ではなく生産本数が限られたこだわりぬいたレアな仕上がりになっています。しかもブドウ品種はともにピノ・ノワール100%。ただブレンドしているヴィンテージ、収穫した畑は異なります。この違いは本当に明確。どちらか1本だけ飲んで「美味しい」を判断するなんてヤボです。これは2本同時に飲むことで美味しい!のその先にある「これが好き」につながるのですから。ぜひお試しください。しかも限定品。急がないと市場から消えてしまいます。
WINE
1829年創業・シャンパーニュ地方・アイ村にメゾンを構えるボランジェ。アイ村はピノ・ノワールの銘醸産地。味わいが繊細でヴィンテージによって大きな違いもあり本当に面白いピノ・ノワールが誕生する。今回ご紹介する2アイテムはともにピノ・ノワール100%。そして通称マルチヴィンテージのカテゴリー。主体となるヴィンテージと、熟成されている複数ヴィンテージのリザーヴワインをブレンドしたもの。右「ボランジェ ピー・エヌ エイ・ワイ・シー 18」はベースワインが2018年、穏やかでブドウの果実感があふれている。左・「ボランジェ ピー・エヌ ヴィ・ゼッド19」は2019年。シャープな口当たり、ピノ・ノワールのミネラル感が感じられるレアな味わい。これは2本同時に飲まなければわからない面白さ。価格・右20.900円 左23,100円ともに税込み。 WINE TO STYLE
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ワイン専門誌を創刊、編集と広告マーケティングを兼任後独立。男性ファッション誌を中心にワインと料理のペアリング、レストラン紹介などを執筆。世界的なワイン漫画『神の雫』でもコラムを連載。レストランプロデュース、ワインリスト制作も手がける。ジャーナリスト最年少でオフィシエ・ド・シャンパーニュ叙任。
2024年11月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)



